んの後の「う」が「ぬ」
本有や今有は仏教用語としては、
ほんぬ
や
こんぬ
と読みます。漢字から見れば、「う」ですが、発音としては「ぬ」です。
日本語の「ん」(撥音)は、実は一つの音ではなく、後に来る音によって発音が少しずつ変わります。
たとえば、次のように変化があります。
| 後にくる音 | 実際の発音 | 例 |
|---|---|---|
| 「ば・ぱ・ま」行 | [m]音(唇を閉じる音) | さんぽ(sampo) |
| 「た・だ・な」行 | [n]音(舌先を歯ぐきにつける音) | かんたん(kantan) |
| 「か・が」行 | [ŋ]音(舌の奥を上げる音) | てんこう(teŋkō) |
| その他(あ・い・う・え・おなど) | [ɴ](鼻の奥で出す音) | ほん(hoɴ) |
つまり、
「ん」は後の音に影響されて、鼻音として自然に変化します。
「ん+う」が連続すると、口の中で“ん”の鼻音から母音“う”へ移るときに、自然と“ぬ”っぽく聞こえる現象です。
それが仏教用語の場合、実際の読みまで変化させているということになるそうです。

最近のご意見