Monthly Archives: 3月 2022

諸法実相と十如是

次回の法華経のはなしは諸法実相と十如是について述べるのですが、
話してみると本当に難しいものだと改めて感じます。

今まで何度も法話でも説明をしてきましたが、
やはり「唯仏与仏」であることが自分で話してみると如実にわかります。

もちろん、諸法実相が理解できないといけないわけではないですし、
法華経の成仏観からいえば、諸法実相を理解することよりも
もっと大事なことがあるので、別に心配するようなことではありません。

しかし、話せば話すほど、諸法実相は分からなくなってきますし、
奥深さというか、手の届かないものであるというか、
やっぱり自分は愚かだなということは分かります…。

それが分かるだけでも良いということでしょうか。。

雑記

信心をしていると、自分の思いを受け入れてもらえないときがたびたびあります。
その自分の思いが、相手のためのものであるのか、または自分のエゴによるものなのか。
信心をする上で大きな課題です。

自分のエゴが行動の活力になる人もいらっしゃるので、
一概には言えません。

でも多くの場合、自分のエゴが先にくると、
また自分のエゴが先に来ていることを本人が認識していないと、
他者との間に軋轢が生まれるようです。

相手のことを認めつつ、自分の思いを伝える。
こんなに難しいことはないといつも感じています。

雑記

本日参詣くださった方から、
天台大師に関してご質問がありました。

天台大師はとても重要な人物なのですが、
あまり日本では語られない方です。

特に日本の大乗仏教では欠かすことのできない僧侶です。

また、最澄さんも同じくとても重要な人物です。
現代は空海さんの方が人気があるようですが、
日本の仏教において最澄さんの果たした大乗戒壇建立は
あまりにも偉大なことでした。

仏教を語るにしても、どうしても人気が先行することがあるのですが、
天台大師や最澄さんにももっと注目してもらいたいと思います。

雑記

彼岸会がすぎるとあっという間に月末となりました。

御経日の準備や寺報などの作成をするのですが、
気になる調べ物を始めてしまうと、他の作業が進みません。

「なるほどなぁー」と一通り納得できるところまで調べて、
「いかん、こんなことをしている場合ではない」と急いで作業に入ります。
気付くとこの厄介な調べ物癖は毎月の月末恒例行事のようになっていて、
無意識のうちに調べたいことを探しているのではと自分を勘ぐってしまいます。

動画などに、質問をいただいています。
とても真摯な内容で、こちらも考えさせられることが多くあります。
本当に有り難いことです。

今日は一般の方の参詣もありました。
短い時間ですがお話しも出来て、これも有り難いことです。

小さいことですが、寺院を身近に、仏法を身近に感じてもらえることは、
本当に嬉しいことです。

沈丁花

知らないうちに沈丁花が咲いていました。

そういえば良い香りがしていました。

人工物ではない香がするので、キンモクセイと並んで本当に好きな香です。

ところで、皆様ご存知だと思うのですが、私は知らなかった事実がありました。
この沈丁花の花は、花ではないらしいです。

下記サイトに下のように記載してありました。

沈丁花(ジンチョウゲ)の「花」と言いますが、厳密にはあの花に見える部分は花ではなく「がく」で、本当の花びらはありません。このような植物はアジサイやクレマチス、ソバなど身近な植物にも多くあります。花は昆虫や鳥などに花粉を運んでもらうための目印となる器官です。おそらく進化の過程で花があることをよりアピールするためにがくが花びらのような形になったと言われています。特に沈丁花(ジンチョウゲ)は虫の少ない春先に開花するので、香りとともに内側の真っ白ながくでたくさんの虫を集めるためにあのような花の形になったと考えられます。

https://lovegreen.net/library/garden-tree/evergreen/p88940/

知らなかった…、学生時分に習ったような…。もう覚えていません。

桜の開花 トマトの様子など

数珠

最近、お数珠をかけずに手をあわせてり、御焼香する方がいるようです。
お数珠は法具の一つで、大変大事なものでもあり、
また自分の身を守ってくれるものでもありますから、
ちゃんとお数珠をかけて手を合わせて欲しいと思います。

それから、お数珠は最近いろいろなところで手に入るようになりました。
ですが、お数珠は高い安いではなく、
開眼されているかされていないかが大事です。

ちゃんと開眼されたお数珠を使うようにしましょう。

ご不明の点は寺院までお問い合わせください。

大切なお数珠です。
大切に使いましょう。

二年前の今日

ちょうど2年前の今日、境内のウスズミザクラにメジロが飛んできていました。
過去の写真をめくっていると、可愛らしいメジロの写真がありました。

今年のウスズミザクラはまだこれほど咲いていません。

やっぱり今年は寒いのだなと改めて感じます。

今年はメジロも飛んできていません。
メジロは雑食ですが、花の蜜を好むらしいので、もう少しウスズミザクラが花開くと
飛んできてくれるかもしれません。

鳴き声も可愛らしいので、飛んできてくれると嬉しいです。

雑記

よく言われるところで、宗派はたくさんあるが目指すところは一緒という言説があります。

それを山に例えて、頂上は一つ、あとは登り方次第という言説です。

でも、本当にそうであろうかと疑問があります。

宗派それぞれの目指すところが一緒であるとは到底思えません。

一言に成仏といっても、仏のあり方も違います。

また宗教は幸福を求めるものだととする(宗教は幸福なんか求めていないと思いますが)としても、
その幸福はそれぞれです。

そうすると、山に例えてひとくくりにすることはできないのではないかと思うのです。

山も高さは違うし、そこから見える景色も違います。

ひとつの山にどうやって登るのかと言うことと、
どの山に登るのか、その山にどうやって登るのかというのは大きな違いです。

どう考えても、どの宗派も目指すところは同じであるというのは納得ができません。

三寒四温

今日は朝から雨でとても寒い一日でした。
もちろん冬のそれとは違うわけですが、
暖かくなってきた分、寒の戻りはとても寒く感じます。

こういうとき、
「三寒四温ですね」
と言うわけですが、三寒四温ってどういうことだろうといつも分からなくなります。
三寒四温は冬の時期に寒い日が3日くらい続くと、その後に暖かい日が4日くらいつづくような寒暖の周期をいうそうです。

これはもともと中国の方の天気のことをいうそうです。
二十四節気もそうですね。

ただ日本では、冬から春に変わる時期に三寒四温のような周期を繰り替えることがあるので、
この時期に、
「三寒四温ですね」
という言い方を用いるようです。

ちなみに鎌倉時代はとても寒い時代であったと言われています。

さらにちなみに大聖人様の残された御書に
「春はさくら、秋はきく、夏はぼうたん、冬は」
という断簡(全体が残っていない切れ切れの書き物)が残っています。

春は桜と仰せですから、大聖人様も桜に春の訪れを感じていらっしゃったのかもしれません。

当時の桜はほとんどが山桜でしょうから、今のソメイヨシノより一二週間は開花の時期が
早かったと思います。